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最近、WEB3.0という言葉を耳にすることも増えたのではないでしょうか？WEB3.0は今後の我々の生活を変える可能性のある技術です。
今後さらに拡大が見込まれている市場であり、いまから学んでおくべき領域の一つです。
筆者はデータサイエンティストとして長年経験を積んでいますが、今後のキャリアにはドメイン知識が重要であると確信しています。
そのため、今後の伸びていくであろう領域に精通しておくことが、キャリアを伸ばす秘訣であると考えています。
今後、伸びていく領域として強く期待を抱いているのが、「WEB3.0」です。
今回は「WEB3.0」について図解を含めて解説していきます。この記事を読むと、「WEB3.0」の大枠の知識を抑えることができます。
いまから「WEB3.0」を学ぶことで今後のデータサイエンティストとしてのキャリアに必ず活きてくるでしょう。
下記、関連記事になります。
⇒【今後のキャリアにはドメイン知識が重要】データサイエンティストの今後のキャリアに重要な考え方
⇒【マネージャー目線で語る】WEB3.0におけるデータサイエンティストの活躍する領域とは？
では、本題に移ります。
WEB3.0とは？
WEB3.0とは分散型のネットワークと呼ばれており、従来のネットワークとは異なった特徴を持つ次世代のネットワークを意味します。
分散型という特徴から管理者が不在であっても、自立して機能する仕組みが構築できる可能性があり、その特徴から注目されています。
WEB1.0/2.0とは？
WEB3.0を説明する前に従来までのWEB1.0/WEB2.0と呼ばれる考え方について説明します。
下記はWEB1.0/WEB2.0/WEB3.0のイメージ図です。
WEB1.0とは、初期のインターネット時代のウェブの形態を指します。
この時代のウェブは、静的な情報の提供が主であり、ユーザーは情報を受け取るだけのパッシブな存在です。
ウェブページはHTMLで作成され、主にテキストや画像を表示することができましたが、インタラクティブな要素や個人的な参加は制限されていました。
WEB2.0は、2000年代初頭から現在までの進化したウェブの形態を指します。
この時代のウェブは、ユーザー参加型のコンテンツの共有やコラボレーションが重要な特徴です。
ソーシャルメディア、ブログ、ウィキペディアなどのウェブサービスが普及し、ユーザーはコンテンツを作成、共有、コメントすることができるようになりました。
また、JavaScriptなどの技術の進歩により、ウェブアプリケーションが登場し、リッチなユーザーエクスペリエンスが可能になった点も特徴です。
WEB2.0の課題
WEB2.0の課題としては、中央集権的なデータ管理によるプライバシーの懸念が挙げられています。
GAFAMのような大手のプラットフォーマーに個人のデータが集約され、プラットフォーマーは個人データを活用して、広告ビジネスを行っています。
いわば、サービスを媒介に集めた個人のデータを売買している状況です。このような状況で、プライバシーの懸念の声が上がっています。
実際にWEB上で取得できるCookieを活用した広告活用はプライバシーの保護の観点から、規制がかかり徐々にWEB上でのプライバシー保護の考え方が広まってきています。
このようなな背景がある中で、管理者不在の分散型ネットワークとして、WEB3.0という考え方が登場しています。
WEB3.0とは
WEB3.0は、分散化を中心に据えた次世代のネットワークを指します。
従来までの課題であったプライバシーを強化し、よりオープンで透明なウェブを実現することを目指す考え方です。
さらに、WEB3.0を支えているブロックチェーン技術を応用して、様々な利便性を生む仕組みが考えられており、従来の世界を大きく変える可能性が期待されています。
WEB3.0は現在進行中の概念であり、個人の権利とプライバシーを重視しながらもユーザーに大きな利便性をもたらす次世代のネットワークとして注目されています。
WEB3.0の核となる技術「ブロックチェーン」
WEB3.0の核となる技術である「ブロックチェーン」について解説していきます。
日本ブロックチェーン協会によると、ブロックチェーンの定義は下記です。
【定義①】
ビザンチン障害を含む不特定多数のノードを用い、時間の経過とともにその時点の合意が覆る確率が0へ収束するプロトコル、またはその実装をブロックチェーンと呼ぶ。【定義➁】
日本ブロックチェーン協会
電子署名とハッシュポインタを使用し改竄検出が容易なデータ構造を持ち、且つ、当該データをネットワーク上に分散する多数のノードに保持させることで、高可用性及びデータ同一性等を実現する技術を広義のブロックチェーンと呼ぶ。
ブロックチェーンを理解は少し複雑であることが理解できると思いますので、ここでは簡単な説明に留めて記載します。
ブロックチェーンはネットワーク全体で信頼性を担保できる技術であり、管理者が不在であっても自律的にシステムを稼働させることができる技術です。
ブロックチェーンで実現できるシステムの特徴としては下記が挙げられます。
- 改ざんが非常に困難
- システムダウンが起きない
- 取引記録を削除できない
- 管理者不在の分散システム
これらの特徴を持つことでユーザー側は個人のプライバシーを担保しつつ、オープンで透明性が高いネットワークを実現することができます。
WEB3.0で実現できること
WEB3.0で実現できることについて説明していきます。
前述した通り、WEB3.0ではブロックチェーン技術を活用して、従来までのネットワークの課題を解決し、様々なことを実現することができます。
一例として下記が挙げられます。
- データをユーザー自身が管理できる
- セキュリティの向上
- オープンなネットワーク
詳しく解説していきます。
データをユーザー自身が管理できる
WEB3.0の世界ではデータをユーザー自身が管理することができます。
WEB2.0の世界では特定の企業がデータを保有するため、企業がデータを削除したり、データを変更したりすることが可能です。
しかし、WEB3.0では非中央集権型のネットワークが実現されることにより、ユーザーのデータを特定の企業を保有することはありません。
WEB3.0の世界では分散化されたネットワークで情報が管理されるため、データを個人で管理・保護することができます。
そのため、データの改ざんや消失のリスクを低下させることができます。
セキュリティの向上
セキュリティの向上もWEB3.0の大きな特徴です。
従来のWEB2.0では特定の企業が個人情報を保有しています。そのため、個人情報が流出してしまうリスクは各企業に依存されてしまいます。
自身が登録している企業がハッキングなどのサイバー攻撃を受けることで個人情報が流出するリスクがあります。
実際にFacebookから約5億人分の個人情報が流出した事例もありました。
一方で、WEB3.0の世界ではブロックチェーン技術を活用して、情報が分散して管理されているため、大量の個人情報が流出するリスクが低いです。
また、そもそもWEB3.0ではメールアドレスや電話番号の登録を行わずとも、サービスを利用できる仕組みです。
そのため、情報を開示しなくてもサービスを利用できる安全性を兼ね備えています。
オープンなネットワーク
WEB3.0では管理者が不在であることから、オープンなネットワークが実現できます。
従来のWEB2.0であれば、SNSなどを通じてコミュニケーションする際に各企業のサーバー経由でやり取りをする必要がありました。
これは過度にコミュニケーションの内容を検閲することもできてしまい、コミュニケーションの内容を各企業が制限できてしまいます。
また、間に企業が入ることで不要なやり取りや手数料が発生することもあります。
WEB3.0では企業を介さずともコミュニケーションや取引が可能なため、非常に透明性が高いオープンなネットワークを実現することができます。
WEB3.0を活用したサービス
WEB3.0では新たなサービスが登場しています。従来にはない特徴を持ったサービスが登場しており、注目を浴びています。
ここではWEB3.0を活用したサービスについて紹介していきます。
本章で紹介するサービスは下記です。
- 仮想通貨（暗号通貨/クリプト）
- Defi（分散型金融）
- NFT（非代替性トークン）
- メタバース
- DApps
- DAO（分散型自律組織）
詳しく解説していきます。
仮想通貨（暗号通貨/クリプト）
仮想通貨（暗号通貨/クリプト）は、インターネット上で存在するデジタル資産です。
仮想通貨が大きな注目を浴びることになったのはこちらの記事あるように、2017年のバブルです。
2017年の8月では約30万円だったビットコインの価格が12月には235万円の価格にまで高騰しました。この大幅な価格上昇は仮想通貨が大きく注目を浴びるきっかけになりました。
その後、価格は大きく下がったものの全国的に取り上げられた出来事でした。
仮想通貨（暗号通貨/クリプト）の特徴は下記です。
- ブロックチェーン上で取引されるデジタル通貨
- 中央管理者がいない仕組み
- 個人間の送金ができる
- 改ざん・不正取引は困難
従来の通貨と異なり、中央銀行や政府による中央管理がなく、分散型の技術であるブロックチェーンを利用して取引が行われます。
仮想通貨は、セキュリティを強化するために暗号化技術を使用しています。これにより、取引の安全性や個人情報の保護が向上し、改ざんや不正な操作が困難になります。
最も有名な仮想通貨はビットコインです。ビットコインは2009年に発表され、仮想通貨の草分けとなりました。
ビットコインはピアツーピアのネットワークで取引が行われ、中央機関を必要としません。
価格変動はあれど、インターネット上の通貨として、特に大きなセキュリティ事故もなく安定的に稼働している点が今後の将来を期待させます。
他にも、イーサリアム（Ethereum）、リップル（Ripple）、ライトコイン（Litecoin）など、さまざまな種類の仮想通貨が存在します。
それぞれの仮想通貨は独自の特徴や目的を持っており、ブロックチェーン技術を利用した様々なアプリケーションやスマートコントラクトを構築することができます。また、仮想通貨は、投資や送金などの目的で利用されることもあります。
仮想通貨（暗号通貨/クリプト）は従来までになかった仕組みであり、WEB3.0を語る上で欠かせない技術の一つです。
Defi（分散型金融）
DeFiは「Decentralized Finance」の略で、分散型金融を指します。
DeFiは、ブロックチェーン技術を使用して、伝統的な金融システムにおける中央集権的な仲介者や機関を排除し、金融サービスを提供する新しい形態の金融システムです。
Defiの特徴としては下記が挙げられます。
- 安価な手数料
- 効率的な取引
- 24時間取引可能なシステム
- 高い信頼性
- 高い透明性
従来の金融システムでは、銀行や証券取引所などの中央機関が取引や資産の管理を行っていましたが、DeFiではブロックチェーン上のスマートコントラクトを活用して、契約やトランザクションの実行を自動化し、信頼性と透明性を確保しています。
DeFiプロトコルは、複数のスマートコントラクトやプラットフォームの組み合わせで構成されます。これにより、貸出・借入、取引所、予測市場、保険、ステーブルコインなど、さまざまな金融サービスを提供することが可能です。
DeFiの特徴的な要素の一つは、オープンなネットワーク上でのイーサリアム（Ethereum）などのブロックチェーンを使用していることです。これにより、誰でも参加することができ、資金の移動や取引が24時間365日行われる特徴があります。
ただし、Defiでは比較的新しい領域であり、まだ課題が多くあるサービスですが、新たな金融システムとして将来が期待されています。
NFT（非代替性トークン）
NFTは「Non-Fungible Token」の略称であり、非代替トークンを指します。
NFTは、ブロックチェーン技術を使用して作成されるデジタルアセットで、個々のトークンが独自の識別情報を持ち、他のトークンと交換できない一意の特性を持つという特徴があります。
NFTが特に注目を集めたのが、「Crypto Punks（クリプトパンクス）」と呼ばれるドット絵のデジタルアートが2022年2月に8,000ETH（当時のレートで27億円）で取引されたことです。（参考記事）
このデジタルアートが最後にやり取りされたのは2017年7月でその時の取引価格は8ETH（当時のレートで約19万円）であり、1万倍以上に価値が高騰したことになります。
NFTの特徴は下記です。
- デジタル資産に対して所有権を証明できる
- 所有権を証明できることでデジタル資産の二次売買が可能
- アーティストやクリエイターは転売時でも収益を得られる
NFTは所有権と独自性が重要であり、従来では証明できなかったデジタルアセットの所有権を示すことができます。
NFTは、アート作品、音楽、動画、仮想世界のアイテム、ゲームアイテムなど、様々なデジタルアセットの所有権を明確にすることができます。
NFTは、デジタルファイルそのものではなく、それを表すトークンとしてNFTとして登録されます。NFTはブロックチェーン上のスマートコントラクトによって所有権情報やトランザクション履歴が管理されます。
これにより、NFTの所有権はブロックチェーンによって不変に記録され、確認されます。所有権が明確であることで、NFTは二次売買の取引も可能です。オリジナルの作品が一度販売された後でも、オーナーはNFTを他の個人に転売することができます。
これにより、NFTの製作者であるアーティストやクリエイターは自分の作品の著作権を保護し、転売時でも収益を得ることができます。
メタバース
メタバースは、仮想世界やデジタル空間を指す用語で、現実世界の延長上に存在する仮想的な空間です。
メタバースは、3Dグラフィックスや仮想現実技術、ブロックチェーンなどのテクノロジーを活用して構築されます。
メタバースでは、ユーザーは自身のアバターや仮想キャラクターを作成し、他のユーザーと交流したり、仮想空間内で活動したりすることができます。
メタバースが注目されることになった出来事としては、2021年10月にFacebook/Instagramの運営会社であるFacebook社（当時）が「Meta Platforms」へと社名を変更したことです。（参考記事）
この社名変更はメタバースへの参入を最もわかりやすい形で表明したものであり、世界のリーディングカンパニーがメタバース市場に参入することで大きな話題を呼びました。
メタバースの特徴は下記です。
- ユーザーは自身のアバターで仮想空間に参加
- リアルタイムのコミュニケーションや体験ができる
- NFT技術を活用した経済活動ができる
メタバースは、複数の仮想世界や領域、プラットフォームで構成されることがあり、各領域で異なるテーマや目的を持ち、ユーザーは自由に移動したり、異なる体験を楽しんだりすることができます。
メタバースは、リアルタイムのコミュニケーションや相互作用を重視し、ユーザー同士の交流やコラボレーションを可能にします。
さらに、ブロックチェーン技術と組み合わせることでさらなる利便性を発揮します。ブロックチェーンを使用することで、デジタルアセットの所有権や取引の透明性を確保し、ユーザーが仮想空間内で独自の経済活動を展開することができます。
また、NFT（非代替性トークン）を使用して、メタバース内のデジタルアイテムや不動産などの独自の所有権を確立することも可能です。
将来的には、現実世界とメタバースの境界が曖昧になり、仮想空間が私たちの日常生活の一部として一般的になるという期待があります。
DApps（分散型アプリケーション）
DAppsは「Decentralized Applications」の略称で分析型アプリケーションを指します。
DAppsは、ブロックチェーン技術を使用して構築されたアプリケーションです。
従来の中央集権的なサーバーやインフラストラクチャーに依存するのではなく、DAppsは分散型のネットワーク上で実行され、ブロックチェーン上のスマートコントラクトやプロトコルによって動作します。
DAppsの特徴は下記です。
- ユーザープライバシーが保護される
- 透明度が高い取引
- 高いセキュリティ
DAppsは、トランザクションの透明性とセキュリティを強化し、ユーザーの所有権やプライバシーを保護することができます。また、DAppsは中間業者や信頼性の問題を排除することで、ユーザー同士の直接的な取引や相互作用を促進します。
DAppsはさまざまな用途に使用されます。
例えば、金融サービスの分野では、DeFi（分散型金融）DAppsが登場し、貸出・借入、取引、保険などの金融サービスをブロックチェーン上で提供しています。これにより、より包括的でアクセス可能な金融サービスが可能になります。
ゲーム業界でも、DAppsは注目を集めています。ブロックチェーン上で動作するゲームでは、仮想アイテムの所有権や取引が可能であり、プレイヤーはアイテムを他のプレイヤーと直接やり取りすることができます。また、DAppsを通じて、プレイヤーはプレイ中の進行状況や結果を透明に確認することができます。
DAppsは、開発者やユーザーがブロックチェーンの恩恵を享受するためのサービスです。従来にはないメリットから将来的な活用が期待されています。
DAO（分散型自律組織）
DAO（分散型自律組織）は、ブロックチェーン技術を活用して構築される組織や経済システムの形態です。
従来の中央集権的な組織や企業に対して、民主的な意思決定や透明性を促進し、参加者の協力に基づいて運営されることが特徴です。
DAOは、ブロックチェーン上のスマートコントラクトによってルールや規則が自動的に実行されます。参加者はトークンを所有することによってDAOに参加し、議決権や決定権を持つことができます。
トークン保有者は、重要な意思決定やプロジェクトの管理に関与することができます。
DAOは、さまざまな目的や業界で使用されています。例えば、プロジェクトの開発や資金調達において、DAOは参加者による意思決定や資金配分を行うことができます。
DAOは、透明性と公正性を重視し、参加者の利益を最大化することを目指しています。
重要なポイントは、DAOは中央集権的な機関や指導者に依存せずに運営されることです。参加者はコミュニティ全体の利益のために行動し、決定プロセスに参加します。これにより、意思決定におけるバイアスや利害関係の問題を回避することができます。
DAOは分散化とコラボレーションの理念を体現し、参加者の能力や意見を活かす可能性を秘めています。
将来的には、より広範な業界や組織において、DAOのモデルが採用される可能性があります。
WEB3.0の市場環境
WEB3.0は国内外ともに注目を集めている市場ですが、国内と海外で市場規模や活動の大きさは異なります。
本章では海外と国内のWEB3.0の市場環境について説明します。
海外の動向
海外では、Web3.0に関連する技術やプロジェクトに対する関心が非常に高まっています。特に、アメリカやヨーロッパの一部の国々で、ブロックチェーン技術を活用したプロジェクトや暗号通貨関連のスタートアップ企業が盛んに生まれています。
これらの企業は、デジタルアセットの取引所、分散型金融（DeFi）、NFT（非代替トークン）など、さまざまな領域で活動しています。
また、海外の大手企業もWeb3.0に関心を示し、ブロックチェーン技術を活用したプロジェクトやサービスの開発に取り組んでいます。
海外では、暗号通貨の普及やブロックチェーン技術の採用が進んでおり、法的規制や規制当局の関与も増えています。
一部の国では、暗号通貨の規制環境が整備され、法的な枠組みが整えられていますが、他の国ではまだ規制の具体的な方針が策定されていない場合もあります。
暗号通貨やブロックチェーン技術に関する規制環境は国によって異なるため、各国の法律や規制に対する理解が重要です。
日本の動向
日本でもWeb3.0に関連する技術やプロジェクトへの関心が高まっていますが、まだ海外に比べると市場の規模や活動の盛んさはやや劣っています。
しかし、日本国内でもブロックチェーン技術や仮想通貨に関する研究や実証実験が進められており、政府や企業の間で積極的な取り組みが行われています。
日本では、仮想通貨交換業者の登録制度が導入され、暗号通貨の取引に関する法的な枠組みが整備され始めています。
また、ブロックチェーン技術を活用したプロジェクトやスタートアップ企業も存在し、分散型アプリケーションやNFTなどの分野で活動しています。
ただし、日本の規制環境はまだ整っていない部分もあり、法的な不確実性や課題も残っています。
総じて言えることは、海外と日本の両方でWeb3.0に関連する技術やプロジェクトへの関心が高まっているという点です。
海外ではより大規模な活動や市場が形成されつつありますが、日本も着実に取り組みを進めており、今後の発展が期待されています。
WEB3.0の課題
WEB3.0では下記のような課題があります。
- 情報が少なく参入するハードルが高い
- 法整備が追い付いていない
- 詐欺が多い
- トラブルは自己責任になる
情報が少なく参入するハードルが高い
WEB3.0ではまだ情報が少なく、参入するハードルが高い点が挙げられます。
WEB3.0はまだ広く一般的には知られていません。徐々にインターネット上に情報は上がってきていますが、日本語で書かれている詳細な情報はまだ少なく、参入するハードルが高いことが現状です。
また、WEB3.0特有のスピード感も参入障壁をあげている要因です。日々情報がアップデートされていく中で、まとまった情報が得にくいという課題があります。
今後、時が経つにつれてWEB3.0の情報も詳細に出回ってくることが期待されるため、徐々に状況は改善していくでしょう。
法整備が追い付いていない
WEB3.0では新しい技術であり、法整備が整っていないという課題があります。
法整備が整っていないこともWEB3.0が日本で遅れている一つの要因です。今後、一般的に広く普及を目指すには法律を整備して、規制を緩和するなど政府としての動きも重要です。
現在、国会でも議題にあがっている状態であり、今後の法律が整備されていくことが期待されます。
詐欺が多い
WEB3.0業界では詐欺が多いというリスクもあります。
現状、情報が少ない背景や日々情報のアップデートが激しいWEB3.0業界の特徴に目を付けて、詐欺のような悪徳案件もあるのが実態です。
深い理解がなく、投資・投機目的でWEB3.0領域に参入すると、詐欺にあってしまうリスクもはらんでいるため、正しい知識を身に付けることが重要です。
トラブルは自己責任になる
WEB3.0ではデータの所有権はすべてユーザー個人にあり、自己管理を行う必要があります。
また、法整備が進んでいないことから、なにかトラブルがあった際は自己責任になるといった課題もあります。
このようなトラブルを避けるためには、自身で正しくWEB3.0を理解した状態で利用することが大切です。
【まとめ】WEB3.0の今後の展望
WEB3.0はまだ一般的に広まっているものではありません。様々な課題が残っており、広く普及するには様々な課題を解決していく必要があります。
しかし、WEB3.0は我々の生活を大きく変えるポテンシャルを秘めており、今後新たなサービスや新たな体験を期待することができます。
WEB3.0はいまから注目すべき世界であり、いまの内から正しい知識を身に付けておくことで、様々なメリットを享受できるでしょう。
筆者のようにデータサイエンティストという目線でも、今後の拡大市場を深く理解しておくことで他者と差別化できることができます。
WEB3.0を共に学んでいきましょう。今回は以上です。
